さて今日は、本腰を入れてCubase Elements10.5を触ってみる事にします。
比較対象はDigital Performer10(以下DP)です。

《お断り~その1》
今回は録音・波形編集・実音でのミックス作業比較は省きます。
私の場合ソレは自宅・会社問わず、ProToolsが受け持つ所なので(^^;


《お断り~その2》
本来DPフルバージョンと比較する場合、Cubaseなら「pro」版、最低でも「Artist」版だとは思うのですが・・・
・Cubase-pro版はドングル(ライセンス情報が入ったUSBメモリ的な物)を別途購入が必要。
・Cubase-Artist版は体験版が存在せず(pro版が一括で上位クラスのデモ版を請け負う)
・DPには逆にエントリーモデルの体験版が無かったはず
・DPは昔に毎日触ってきたので、Cubaseの勉強を兼ねてならElements版で問題ない
などの理由から、今回はElements版の体験版で話をします。


《お断り~その3》
特にPCへの負荷・安定性などはあくまで私のWindowsマシンとの相性だと思ってご覧ください。
Macだったら?OSが変わったら?メモリがもっと多かったら?そもそもCPUやマザーボードのメーカーによる違いは?など、検証項目なんて挙げたらキリがありませんので・・・
(一応目安になるPCスペックは後程書いておきます)


これだけ書いておきながら、小難しい話はさておき(笑)
各感想を書いてみたいと思います。

{リアルタイムデータ入力}
鍵盤を弾きながらのデータ入力自体は、どちらのソフトも全く同じ作業レベルといって良いと思います。
まー正直、トラックを作ってソフトシンセをアサインし、Recを押して鍵盤を弾けばよいだけなので・・・


{ステップデータ入力&データ編集}
音符・休符を1個ずつ指定してデータを入力したり修正する打ち込み方ですね。
このMIDIデータの打ち込み方に関しては、やはりDPの圧勝ではないかと思います。
☆ステップ入力が圧倒的に分かりやすい
昔からの伝統芸的な?イベントリストの数値エディットに慣れている人は、これぞ!という編集をやりやすい。
逆にCubaseではどうやってイベントリストを出すか分からなかった位(^^;
しかも、出せたけど何か見辛い・・・
ピアノロール画面での編集はCubaseの方が見やすい気がするが、これは正直どのソフトも似たようなレベル
タイムライン上でのコピペやカットペースト等も、メーカー設定状態での編集ならDPに軍配があがる。
というかCubaseでは、タイムラインでのデータコピペ・カットペーストなどはDP使いからすると無駄な動きがあるような?
と思います。
DTMでの打ち込み作業は文系的な芸術創作を理系的な技術で表現する独特の物なので、無駄な動きが多い打ち込み方法はそれだけで疲れが早くきてしまいますw


では次。
ソフトシンセ(特にVSTシンセ)との絡みについて。


{付属音源の好み}
・これはCubaseに付属の「HALion Sonic SE 3」のプリセット音色の好みがDPより好みでした。
何故だろうな―と思って調べたら、Yamaha と Steinbergが共同開発しているみたいですね。

道理で?
☆プリセット音色のレイアウトや呼び出し方がJapanシンセに慣れた身としては分かりやすい
☆J-POP的音楽であれば音色自体の完成度・即戦力性が高い。
(ただしHALION Sonic SEばかり安易に音色を選ぶと、ちょっと昔のカラオケDTM音になってしまうと思う)
過去のJapanシンセ名器にあった有名サウンド模倣音が多いのなんのw
音色の傾向は爽やか目というか、軽いというか、細いといか、まとめやすいというか・・・
人によって様々だと思いますが、昔からDTMをやってた人間としては「慣れた音色感」が落ち着きます。

海外産のシンセ・ソフトシンセって確かに音色は太くてガッツのある感じと言えますが、一方で音作りが荒削りなままセットされていたり、ミックスでまとめ辛いクセの強いプリセット音も多いのです・・。
DPの付属音源だけでなく、私が今回個別に買っているIK Multimedia社の「Sampletank」シリーズも、御多分に漏れずクセがあるプリセット音が多いです(^^;

お笑い番組で例えるなら(笑)
場を荒らしたりインパクト狙いオンリーのお笑いも良いですが、華丸大吉やナイツのような「地に足のついた漫才」や「地味ながら唸るオチを繰り出す落語家」のような存在って、絶対に必要だと思うんです。
私の少ない手持ち音源で言えばHALION Sonic SEがそれに当たるので、たまたま好みと感じただけかもしれません。

{ソフトシンセの立上げ数、PCへの負荷}
GW後から何回か遊んでいるウチに打ち込み自体のリハビリが効いているのでCubase動画の方がアレンジや打ち込み自体のレベルは(ちょっとだけ)上がっていると思いますが今回ソコは無視でいいです(笑)
これはもう、私のWindowマシンに関してはCubaseが圧勝でした・・・
今回あえて同じプラグインの同じような音色で、同じような曲を作ってみました。

《再度の注意喚起》
特にPCへの負荷・安定性などはあくまで私のWindowsマシンとの相性だと思ってご覧ください。
まずは私の2020年6月初頭の簡単なPCスペックです。
OS:Window10(OSは常に最新)
Motherboard:ECS Z77H2-A3
CPU:Core-i7 3770k@3.5GHz  4-Core,8-Threads
Memory:DDR3 8G×4-Slot=32G
Graphics:NVIDIA GeForce GTX 670
SystemDisk:SSD 512GB
SoundBank:OSのDiskと同じDisk内に格納

まずは以前の使いまわし、DPの動作確認で8小節ほどのオケを作った際の動画をどうぞ。
PC(CPUなど)への負荷監視は、画面上部右側の水色バーをご覧ください。

では次は、Cubase Elementsで打ち込んでみたオケ動画をどうぞ。
Cubaseのシステム負荷監視は、画面下部左側の緑色のバーになります。

さすがに同じ内容を同じタイミングで計測しているかは分かりませんが、DPの方は時々フルテンまでバーが振ったり、たまに赤色になりますよね。少し不安定なバーの振れ方です。
よく動画を見てみると、時間や小節のカウンターもカクカクした動きで余裕がありません。

一方のCubaseは・・・1/4程度の負荷レベルから全く動きません(汗)
むしろ、少しDTMリハビリに慣れてきた分?
Cubaseの方が挿しているソフトシンセの数や音数は多いくらいです。

実際に作業していてもCubaseの方が軽快で、まだまだプラグインを挿せそうな雰囲気でした。
DPの方はもう2個程度プラグインシンセを立ち上げると、負荷メーターが振り切って音割れを起こしたり画面描画が遅くなったり、鍵盤で弾き辛くなった記憶があります。

実はこの違いを検証したくて、ホストアプリを買う前に外部のプラグインシンセを買っていたのです。
同じプラグインシンセを同じ負荷で使えば、PC全体の負荷もだいたい同じになるはず、と予想するのが素人としては普通だと思います。
ところが今回は見事に差が生まれました・・・。

これがMacでの対決になるとまた変わってきたり、Windowsでもマシン構成によって変わってくるので、何度も書きますがあくまで私のパソコンとの相性だと思っていただきたいのですが、これが今回の比較勝負の決定打になりました。

プラグインシンセ・エフェクターはできるだけ多く立ち上げたい(創作意欲に関わる)
プラグインを多く立ち上げても軽快な動作&安定作業がしたい(不安定動作は創作意欲が削がれる)
DPフル版と比べるのは申し訳ないが、新規購入でもDPより値段が圧倒的に安い
(MAX予算を思い出せ!的な)
私は全く「初めまして」のソフトではあるが、他のDTM・DAWを触ってきたおかげか?
4時間程度でコレくらいのオケは作れた。(これは私の経験値が助け舟になった)
これなら今後も楽しく覚えられそうなので、自宅自粛日に制作する気になった
(モチベーションは大切よね)

これだけの理由が挙げられたので、
今回の購入はCubase Elementsにしました!
キャプチャ
久しぶりに予算・支出の一覧表を出してみますが
予算MAX50,000円として、今日現在の支出額は
【1】PC(関連機材含む)・・¥3,795(手持ちのPCを使用、PCIeカードのみ調達)
【2】オーディオI/O・・・・・¥0(手持ちの機材を使用)
【3】DAWソフト・・・・・・¥13,200(今回記事で買ったCubase)
【4】ソフトシンセ・・・・・
¥9,580(Sampletank4 SEと拡張オーケストラ音源)
【5】入力装置・・・・・・・¥16,800(鍵盤)+¥1,430(ペダル)=¥18,230
■支出額=¥44,805
★残り予算=¥5,195

今日初めて触ったCubaseオケ程度の音質・シンセの立ち上げ量&安定度を考えると、これでひとまず「自宅DTM再始動計画」は予算内で形になったのではないかと思います(拍手!

あとは作曲のセンス・アレンジスキル・リズム感を磨いていけたら、少しはマトモな曲も作れる・・・と思いたい
(ネタになるので色々書いてきましたが、音楽ってこれが全てだと思います、いやマジで



おしまい